2011年4月6日水曜日

注意してみる

少しツイッターの速度から遊離してみようと思いまして、ブログを用意しました。こちらは不定期の更新になります。

城戸朱理さんからのリツイートで、この4月6日辺り、風の影響によって日本全国に放射性物質が拡散する怖れがある、との情報が紹介されました。

Kido_Shuri 城戸朱理(Kido Shuri)
みなさん、注意を! RT @snowystreet "ドイツの気象サービス及びノルウェーの発表"の紹介。 / 武田邦彦 (中部大学): 原発 緊急情報(47) 汚染・6日に日本全土に拡がる怖れ http://htn.to/eghkpd
4月4日14時48分
http://twitter.com/Kido_Shuri/status/54782403754995712

私は大阪在住です。この記事によれば今回初めて、東電原発からの放射性物質の脅威に晒される現実的な可能性が生じたことになります。そこでせっかくですので、素人の私は何に注意をすれば良いのかちょっと考えてみることにしました。

紹介された記事は中央大学武田邦彦氏のサイトからで http://takedanet.com/2011/04/47_afa2.html
DWD(ドイツ運輸建設省配下の気象サービス) http://www.dwd.de/ の情報を元にしています。

DWDは気象情報を提供するところは日本の気象庁と同じですが、その理念に「生命と財産を守るための気象情報」とはっきり書いてあります。 http://j.mp/fA7OIh (最初ドイツ語で表示されますが、英語に切り替えできます。)

気象庁の方は http://j.mp/eCDLvw 「自然災害の軽減、国民生活の向上、交通安全の確保、産業の発展などを実現することを任務と」となかなかうまい表現で、自然災害を軽減しようとはしてくれていますが、「守る」とは約束してくれていない状態です。

ここはDWDの方を頼ってみようと思います。


閑話休題、この二匹の兎と矢が数本の絵、どちらの兎が危険な状態?



まぁどうとでも取れますが、こういう状態。



左の兎は真上から見下ろした図だったので、一見危なそうでしたが、実際には上を通り過ぎただけ。右は矢が上から落ちてきたところ。当たってしまっています。

こんな絵を用意しているだけでも随分休みを取った気分になりますね。


さて、日本語の記事に戻りますと、4月6日頃、福島県付近からの風の流れが、西日本のほぼ全域へ到達する、というDWDのシミュレーション結果が地図で紹介されています。 http://j.mp/gz9kCe

なるほど黄色の部分が日本を広く覆っています。これがどの辺りの高さを吹く風によるものなのか DWD のサイトで確認してみると「in 250m height」とありました。

高度250mのようです。山岳部など地形の影響もある高さですが、それが加味されたシミュレーションなのかははっきりしませんでした。ここは加味されているものとして(より危険度の高い方へ)受け取っておきます。


さらにDWDのサイトを見てみると、この図は「発生源からの相対的な希釈度」を示したものということが分かりました。

例えば、焼肉屋の匂いがどれくらい離れた位置でどれくらい薄まっているか、というようなことですね。元の匂いの強さが10だった時、この位置では半分の5くらい、ここでは2、というようなことを表しています。

ある時、放射性で風に乗るような物質が高度250m付近に撒かれると、風に乗って拡散するので薄まる=その物質の密度が段々下がってくる。単位面積当たりの放射線量はその分下がりますが、影響範囲が広くなる。というわけです。
逆に、発生源の発生量が増えれば、その分各地への到達量も比例して多くなりますね。

また「どれくらいの時間でどこまで到達するか」はこの図1枚では分かりません。DWDではこれはアニメーションでも表示されています。それによれば、おおよそ3日ほどで日本各地まで到達するという結果になっています。

放射性物質の放出が起きてから3日程度。また、停止した後も3日程度続く、ということで考えておきます。


だいぶ注意できてきた感じがします。


実は、DWDのサイトの情報は既に更新されていまして、今のアニメーションは5日から8日の状況を示しており、拡散は主に東の海上から三陸沖方面へ向かっています。風のことですから、日々状況は変わるわけで、逆にいつでもどこへでも流れる可能性があるわけです。


協定世界時の8日12時の図。
(元の画像アドレス:  http://www.dwd.de/wundk/spezial/Sonderbericht_kon2.png

私としては、私の居るところが黄色くなっているから注意するのではなく、風に乗るような放射性物質が放出された場合に備えて、こちらでもなるべくそういう物質を付着させたり吸い込んだりしないような対策を考えておく。ことにします。

いざという時のために全国的にとてつもない放射線量になるような状況も想定しておくと、これは個人の対策には限界がありますから、まずは達観することとします。
よし、これでもしそうなった時にも慌てなくて済みます。いや慌てるでしょうが。


日本語記事で注意が必要だと思ったことを。

最後辺りで1週間程度放出が続いてその後停止した場合を想定しておられますが、各地へ到達した放射性物質は、洗浄なり土壌を取り除くなりしなければ、そこに残ったままになり、放射線を放出し続けるわけですので、それも注意しなければ計算よりずっと数値が大きくなりますね。

いずれにしても体内に取り込んだのでなければ除去の手があるわけなので、まずはそこを注意しておこうと思います。服に付着したものの対応など個人レベルの除去の方法についても後で調べておきましょう。

それから、輸出入に携わる方の注意として、海外ではこういう情報を元にして判断している(あるいはその情報を誤解している)ということを前提に交渉する必要がありますね。

なお、報道にもあるように、気象庁からもシミュレーション結果が公表になりました。

http://j.mp/ggFP3l

こちらもDWDと同様のものが後半にありますが、放出される物質をヨウ素-131と考え、1ベクレル分を4月2日から5日の3日間をかけて放出したとして計算されています。先の日本語記事の図と同様の期間で、さほど変わらない到達域になっていますので、今後のDWDのシミュレーション情報もまずは問題なく参照できそうです。


最後に。
城戸さんのツイートのおかげでだいぶ勉強できました。ありがとうございます。
それから、これから何があってもどうにかやっていくしか無いわけですが、これがこのブログの最初で震災に関する書き込みになりますので、すでに起きてしまったことに一言だけ添えさせて下さい。

震災の被災者の方々、原発事故の被災者の方々へお見舞いを申し上げます。また近しい方を亡くされた方々へ心よりお悔やみ申し上げます。

佐間央太     

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